合成ゴムには、SBR、NBR、CRなどいろいろな種類のものが開発され、多方面で使用されている。それぞれのゴムには、それぞれの特色があるので、ここでは各合成ゴムについて学習してみよう。
1.NR(天然ゴムまたは、IR(イソプレンゴム)
〔 特 徴 〕
〔 欠 点 〕
IR(イソプレンゴム)は化学構造がNRと同じであるので、その特性、用途はNRと同等であるが、細部については差がある。IRは工業製品であるため品質が安定し、耐寒性と伸張率ではNRより優れている。しかし、モジュラス(同じ伸び率での強度)は低く、未加硫生地の強度も小さい。
2.SBR(スチレン・ブタジエンラバー)
他のゴムとブレンドして使われることが多い。 (例:SR-160B SR-255W等)
3.BR(ブタジエンラバー)
4.IIR(ブチルゴム イソブチレン・イソプレンラバー)
5.EPT(エチレン・プロピレン・ターシャリーラバー)
EPTのTの意味は、EP(エチレン・プロピレン)が分子構造に二重結合を持っていないため、加硫が出来ない。このため二重結合のある第三(ターシャリー T)成分を入れてある。EPDMとも言う。
6.CR(クロロプレンラバー)
7.NBR(アクリロニトリル・ブタジエンラバー)
8.Q(シリコンラバー)
9.U(ウレタンラバー)
10.その他のゴム
1~9のゴムのほかにも、用途に応じていろいろな特殊ゴムがある。CSM(ハイパロンゴム)、RB(1-2ブタジエンゴム)、CO(ヒドリンゴム)、ACM(アクリルゴム)、T(チオコールゴム)、FKM(ふっ素ゴム)、塩素化ブチルゴム、塩素化ポリエチレン等があるが、ここでは省略する。